中国の知識
白雲観:全真道のはじまりの叢林
西城区白雲観街9番地。道教全真派の三大祖庭の一つであり、中国道教協会の所在地でもある。敷地面積約6万平方メートル、建筑面积约1.2万平方米。1988年に全国重点文物保護単位に指定された。

改名の歴史
- 739年(唐・玄宗開元27年):老荘の祭祀のため幽州(現在の北京)に天長観を建てる。華北最古級の道教宮観の一つ
- 1156—1161年(金・正隆年間にあたる):海陵王完顔亮が増築し太極宮と改称
- 1227年:丘處機がチンギス・ハンの招きで西行した後この地に留まり、モンゴル朝廷が太極宮を長春宮と改める。丘處機の死後、弟子の尹志平が長春宮の東に処順堂(現在の丘祖殿)を建て、その遺骨を納めた
- 1394年(明・洪武27年):燕王朱棣が再建。処順堂の旧名が「白雲観」だったことから、寺名を白雲観とする
- 清代:康熙・雍正・乾隆・光緒の各朝で修繕が施され、現在の建物は多くが清代の遺構
- 1957年:中国道教協会が白雲観で設立

中軸線を歩く
影壁→牌楼→山門→霊官殿→玉皇殿→老律堂→丘祖殿→三清閣→雲集園。
- 山門:面闊三間、歇山頂。「勅建白雲観」の扁額が掛かり、前に石獅子一対
- 霊官殿:護法神の王霊官を祀る。内壁画は明代作で、霊官が妖を鎮める様子を描く
- 玉皇殿:面闊五間、単檐歇山頂。天井の彩画は精緻で、玉皇大帝の銅像を祀る。殿前には明代の銅香炉
- 老律堂:旧称七真殿。全真七子を祀り、道士が日常の経典を読み法事を行う場所。殿内には康熙帝御書「琅嬛真境」の扁額が掛かる
- 丘祖殿:旧称処順堂。面闊三間、緑色琉璃瓦葺き。明代の塑造で、像の下の地宮に丘處機の遺骨
- 三清閣:二層の楼閣。上層に三清(玉清元始天尊・上清霊宝天尊・太清道德天尊)、下層に四御殿で四つの天帝を祀る
- 雲集園:奥の庭園。清代建造の段階的岩山、亭台、回廊を備え「小蓬莱」と呼ばれる

見逃せない二つの収蔵
一つ目は三清閣蔵経閣に収まる道蔵、全五三〇五巻。正統年間に官修された唯一の現存写本で、版本としての価値は非常に高い。
二つ目は観内の碑廊に残る元代・趙孟頫書「道德経」石刻——元代の書家による手書で、石に刻されて現存する。

燕九節
旧正月十九日には、丘處機の誕生を記念する燕九節の廟会が開かれる。元代に始まり、現在まで続く北京市の無形文化財でもある。この日は朝から晩まで参拝者が絶えず、香火と軽食・民俗演芸が同じ境内に集まる。

実用情報
- 開館時間:夏季 8:30—16:30/冬季 8:30—16:00。月曜休館(祝日を除く)
- 入場料:10元。60歳以上と学生は半額
- 電話:010-63463531(白雲観管理所)
- 地下鉄:1号線木樨地駅C口、徒歩約15分
- バス:26路・45路・80路・特19路など白雲観駅下車すぐ
- 車:境内に駐車場なし。白雲観街の路上駐車(有料)または天寧寺橋下の駐車場を利用
- 注意:境内は禁煙・静粛。写真撮影はフラッシュ禁止。道教の作法を尊重し、像には触れない

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