龍華寺:上海最古の寺、塔は今も昔の場所に立つ
上海でもっとも古い寺
龍華寺は徐匯区龍華路2853番にあり、「上海第一の古刹」と呼ばれてきた。三国呉の赤烏年間(紀元247年ごろ)建立と伝わるが、確実な文献は唐代までさかのぼる。敷地は約2.8万平方メートル。江南の様子を今に伝える生きた標本であり、上海の街の歴史の生きた化石だ。

塔のほうが有名
龍華塔は全国重点文物保護単位。八角七層で、寺の外からも見える。中軸線には弥勒殿、天王殿、大雄宝殿、三聖殿、方丈室、蔵経楼が南から北へ一列に並ぶ。ゆっくり一度歩けば十分だ。

赤烏年の伝説と唐代の実跡
いちばん広く語られるのは、呉の孫権が母を給うため西域から仏骨舎利を請い来て、塔と寺を建てたという話。伝説の匂いが強く同時代の考古証拠もないが、上海最古の寺院の一つとしての龍華寺の系譜は少なくとも唐代まで遡れる。太平興国2年(977年)、呉越の忠懿王錢弘俶が塔を再建し、以後の基本格局はこのとき定まった。

廟会と晩鐘
毎年新春の龍華廟会は国家級無形文化遺産で、年越しの前後の龍華晩鐘は上海の人が百年以上聞き続けてきた音。廟会の数日は寺の前後が人で埋まり、香、糖画、評弾、そして騒がしさが混ざり合って、古い上海でもっとも煙の香しい期間となる。

木、花、そして一本の軸
寺でもっとも静かなのは庭。晩春には主殿前の庭で牡丹と桃が咲き、夏の楠は回廊全体を覆い、秋は落ち葉が階段を敷きつめる。蔵経楼前の二本の古木は数人多勢で抱えられるほど。そこで鐘の音を聞くほうが、殿で拝むより「古刹」という言葉がよく分かる。

二時間でちょうどいい
地下鉄11号線または12号線の龍華駅2番口から徒歩約五分。半日の真ん中に置くのに最適。午前はほかの名所へ、午後五時前に来て、閉寺前に中軸線を静かに歩き切る。入場は無料で、気軽に香を上げればよい。

龍華寺は広くない、二時間あれば十分だ。人が自然と足が止まるのは殿の中の香ではなく、大雄宝殿を出てふと見上げたとき、梧桐の枝の上に龍華塔の塔尖がのぞくあの一瞬だ。上海に残る古い物は多くない、この塔はそのうち今も使われている数少ない一つだ。
実用情報
- 開館時間:8:00-16:30。出発前に一度確認することをおすすめする。
- 料金:無料。
- 交通:地下鉄11号線・12号線龍華駅2番口から徒歩約5分。41系統、44系統、166系統なども龍華寺停下車。
- 歩き方:主建築は中軸の一本線に沿う。歩くだけでよく、急ぐ必要なし。廟会時は混むので午前へ。
- 周辺:北へ二キロが徐家匯、東へは龍華の川沿い。江辺までそのまま歩ける。